株式トレードには複数のテクニカル分析手法があります。
ただ、逆にありすぎてどの手法を使ったら良いか、また、どのように銘柄を絞り込めば良いか、時には結果が出たり、出なかったりと混乱をしてしまうこともあると思います。
勉強と実施とフィードバックをしながら、自分にあった手法と手順を身に付けるのが一番だとは思いますが、今回は一つの指針として私が取り組んでいる手法・手順についてお伝えをしたいと思います。
前提
まず投資対象が複数ある中で、なぜ株式投資が良いのかという前提についてです。(株式投資でトレードするというのも一つの選択肢でしかありません。)
例えば、FXは通貨対通貨の組み合わせで値動きしますが、通貨ペアが限られています。これは一見、観察する通貨ペアが少なくて済むという労力削減のメリットに思われている方もいると思いますが、私の考えでは逆です。
FXは通貨ペアが限られている分、余計にトレンドやテクニカルなエントリーポイントが出ていないときでもエントリーしてしまうというギャンブル的な要素が強くなると考えています。こと初心者に関してメンタルをコントロールできず、エントリーしたい病の罠に陥りがちです。
一方で株式は日本市場だけでも約3700社あります。
つもり複数の株式からトレンド・テクニカルなエントリーポイントが出ている勝率の高い株式を選定することができるということです。
これにより無駄なエントリーを抑え、ギャンブル要素を抑えることができます。
株式は数が多い分、どれを選定するかに労力がかかるということをデメリットに感じている人がいますが、それは全くの逆です。そもそも労力をなくして投資で儲けることはできません。
前提が長くなりましたが、それでは使えるテクニカル分析手法とその手順について解説をしていきたと思います。
今回は話しを簡単にするために買いエントリーで入るパターンに絞って解説をしたいと思います。
手順
私が色々ある分析手法の中で買いポジションを持つ際に使用している手法・手順は以下の通りです。
- ファンダメンタルで絞る
- 下落率10-20%で取引対象を絞る
- MACDで買いエントリーポイントを確認し、取引する
- 出口戦略を持っておく
色々と試した結果、勝率が高い手順だと考えています。
それではそれぞれ具体的に見ていきましょう。
ファンダメンタル
まずファンダメンタルで取引銘柄を絞ります。
ファンダメンタルを見る際の要素は色々ありますが、主に次のような要素です。
- 最高売上高・益を更新している企業を選ぶ
- 時価総額1000億円以上の企業を選ぶ
最高売上高・益を更新している企業は株価新高値を更新する可能性が高い企業になります。
時価総額1000億円以上の企業を選ぶことで株価のトレンドが安定しやすくなる傾向があると考えています。
マザーズ等の新興株は時価総額が小さく、かつ将来の収益期待と合わさって上がるときはバブル的に上がることがあります。
このような傾向のある株は、一時的に下がったところで買ったとしてはもまだ高値掴みとなる危険性があります。
今回の手法はテンバーガーを狙うのではなく、5〜20%の収益を狙った手法になるため、ベンチャー系の企業は外します。
テクニカル
ファンダメンタルで対象銘柄を絞り込んだ後は、テクニカル的に見ていきます。
下落率10%〜20%
まずは下落率です。
株式はどのような会社でも上がり続けることはありません。
市場最高益を更新している企業でも上りと下りを繰り返しながら、株価を上げていきます。
優秀な企業でも一時的に、新値更新より10-20%下落することがあります。
そのような際は買いエントリーのチャンスとなります。
ただし、これ一つを持ってエントリーしても数日の下落・含み損に耐えきれず損切りをし、売った途端に上がるというようなことになりかねません。
そのため、株価が新高値を一度更新した後、新高値より10-20%下落している企業を見つけたら、次に見るのはMACDです。
MACD
MACDの短期線が長期線を下から上に突き抜けいている買いシグナルを確認できたら、エントリーしましょう。
ここでのポイントは突き抜けが確認できるまではエントリーしないことです。
突き抜けが確認できていないエントリーは騙しに合う可能性があります。
尻尾と頭はくれてやるという意識で焦らずにエントリーしましょう。
ただし、決算が近い際は決算付近で乱高下する可能性もあり、ギャンブル要素があるため、エントリーを控えるのも一つの選択肢です。
補足:中長期線折り返し
補足として、下落率10-20%を確認できた後、中長期線で折り返しが確認できたら、エントリーするというパターンもあります。ただし、これは私の経験則として、MACDよりも勝率が下がる傾向があるため、手法の一つとして覚えておくぐらいで良いです。
中長期線はサポートラインとして機能しやい傾向があります。
出口戦略を持っておく
最後に出口戦略となります。エントリーする際には必ず、出口戦略を持ってからエントリーしましょう。
売りポイントは段階的に設けておくことが良いともいます。
一つ目の最低ラインは株価が折り返した直近の安値ラインです。
これを割り込むようなことがあれば、下落トレンドがまだ終わっていない可能性が高いため、即損切りをしましょう。
次のラインは、中期線です。単純に中期線に来たらエグジットするのではなく、中期線で陰線で折り返すようなことがあれば、中期線を超えられず、再び下落する可能性があります。
中期線でローソク足が怪しい動きをするようであれば、全部または一部手仕舞う等をしましょう。
その次のラインは長期線になります。こちらも中期線と同様に陰線で折り返すような怪しいローソク足の動きがあれば、エグジットしましょう。
長期線も問題なく越えるとその次は短期線を終値で割ったタイミングで手仕舞うのが良いです。
まだ利益を伸ばせるメンタルがある人は、中期線を折り返し抜けるまで、またはMACDが下落トレンドを示す、短期線が長期線を上から下へ突きつける売りシグナルが出るまで持ち続けましょう。
出口戦略は段階的に複数持っておき、ポイントとなるラインでローソク足がどのような動きをするかを見ながら判断することで損小利大の取引ができるようになります。
まとめ
今回は買いポジション目線で、私が考える有効なテクニカル分析手法およびその絞り込み手順について見ていきました。
これはあくまで一つの考え方なので、自分にあった手法・手順を勉強、実施、フィードバックを繰り返しながら見つけてみるのはいかがでしょうか。
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