今回はアート思考について考えていきたいと思います。
”アート思考”という考えが広まっていますが、アートがどのようにビジネスに関係するのかと疑問に思う方もいると思います。
今回は学問におけるアートの位置付けとビジネスにおけるアート思考の重要性について解説をしていきたいと思います。
文系と理系の違い
アートとは何かを考える前により広い概念で文系と理系の違いは何かを考えてみたいと思います。
一つの側面の答えは文系は”問題提起”であり、理系は”問題解決”のための学問だと思います。
理系には数学や物理学、化学等の物事を数字的に捉え、物事を最適解に導く力があります。
一方で、文系には文学(小説)やアートがあります。文学やアートには一つの正解と言えるような答えはありません。
それは著者/作者の思想・考えが表現されている世界です。事実もあれば、空想の世界もあります。
理系が正解を導くための学問だとすれば、文系は個人の自由な発想による”問題提起”、”既成概念への疑問”を投げかける学問と捉えることができます。
本とアートの違い
文系の中でも、本とアートの違いは何でしょうか。
本には言葉で綴られた説明があり、著者の考えの大半が表現されており、受け手側の捉え方の自由度はそれほど大きくはありません。7〜9割は著者の考えが表現されており、残りの1〜3割は受け手側に委ねられています。
一方でアートには受け手側に委ねられる部分が多く、作者のメッセージのみでは完成せず、受け手側がどのように捉えるか委ねられています。作者が1〜3割を伝え、受け手が7〜9割を想像しアートは完成をします。
つまり文学の中でもアートとは作書側も受け手側(鑑賞者)もより自由な発想・表現・感受が可能な学問になります。
アート思考の重要性について
アート思考とはつまり自由な発想により”既存概念への問題提起”を投げかける思考法となります。
ビジネスにおいて日本企業はイノベーションを求められていますが、現状を疑い、物事を多面的に観察し、自由な発想をするためにアート思考の親和性はとても高いです。
アートには見たものをそのまま描写する写真のような芸術もありますが、目には見えないもの、多視点の角度から見たものを一つの世界で表現する力など無限の発想の力があります。
もしイノベーションを起こしたいのであれば、アート観賞に出かけてみてはいかがでしょうか。
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