学生も社会人も知っておくべき投資の比較

MONEY

こんにちは

投資する際に運用できる資産ができたからという理由だけで、何も考えずに株を始めてみたり、FXを始めたりしていませんか?それは、運転免許を取らずに運転することと同じような行為です。そのような状態では事故をしてもしょうがないです。今回は、自分の生活スタイルや目的にあったお金の運用ができるように、保険や預金とも比較しながら、全体観を抑えていきましょう。

全体観を抑えることは自分にあった投資先を見つけ、今後の勉強の方向性を定めていくために重要な一歩です。

【投資手法の比較結果】

投資手法によるリターン、リスクの比較となります。ここではイメージしていただくために簡単に記載しましたが、各投資手法の中でも様々な金融商品や投資スタイルがあり、一概には言えません。ここではあくまでイメージしていただくための表であり、これを見ての投資判断は危険です。リターンとリスクは投資の世界では基本的に相関する関係にあります。

投資手法リターンリスク概要
預金★☆☆☆☆★☆☆☆☆元本割れのリスクはほぼないです。ただし、インフレ率を考慮すると有用な投資先になる可能性は低いです。
外貨建預金★★☆☆☆★★☆☆☆日本は低金利のため、外貨建の金利メリットが発生するする可能性がありますが、手数料と為替リスクを考慮すると投資に見合わない対象となります。
個別株★★★★☆★★★★☆ハイリスク、ハイリターンの投資対象となります。
投資信託★★★☆☆★★☆☆☆唯一リターンがリスクを上回る投資先と言えます。ただし、こちらも投資ファンドにより異なりますので有用なファンドを選ぶ必要があります。
FX★★★★☆★★★★☆レバレッジが効きやすく、ハイリスク、ハイリターンの投資対象となります。手数料分と資金豊富な大口に負ける可能性が高くなります。
保険★★☆☆☆★★☆☆☆金融商品ではありますが、投資や預金先として見るのは不適合です。何か万が一があった時の備えと心がけましょう。
不動産★★★★☆★★★★☆投資先と見るとハイリスクだけつかまされる可能性が高いです。不動産事業として時間をかけて実施することが重要となります。

【投資別の解説】

各投資手法についてもう少し解説です。各投資手法でも金融商品や投資スタイルに応じてリスクとリターンは変わります。

預金

預金は銀行が倒産しない限り、元本割れしない金融商品となります。預金にも銀行により異なりますが、金利がわずかですがついています。ただ、預金だけで持っておけば安心かというと実はそうでもありません。金利が0.1%とすると、インフレ率がそれ以上になると実質、お金の価値が相対的に減少していることになります。預金の特徴は以下の通りです。

  • 流動性が高い(すぐに引き出せる)
  • 金利がインフレ率より低い場合、実質価値としては目減りする

結果、すぐに引き出せるお金として持っておくことは重要ですが、大半を預金として持っておくことは将来的な目減りするリスクがある金融商品とも言えます。

外貨建預金

日本では低金利が続いていますが、海外通貨での高金利をうたった外貨建預金があります。ただ、これはオススメできる投資先ではありません。なぜかというと銀行にもよりますが、手数料として数パーセントが取られます。また、この数パーセントで金利差分を持っていかれる可能性があり、また為替変動リスクも伴った金融商品となります。外貨建預金の特徴は以下の通りです。

  • 手数料が高い。
  • 為替変動リスクがある。
  • 預金先は米ドル、豪ドル等いろいろ。
  • 金利変動が景気に応じて起きる。

個別株

個別株は企業の成長や企業の価値が低く見積もられているときに投資することで株価上昇時の差益を取るグロース株投資やバリュー株投資、企業からの配当を目的とした配当投資、優待を目的とした優待投資があります。

  • 個別株投資にもグロース株投資、バリュー株投資、配当・優待投資等さまざま。
  • テンバーガーと呼ばれる10倍株がある一方で、倒産や減配のリスクもある。

個別株投資をする際に気をつけておくべきポイントは将来どの程度有望かだけでなく、現在の時価総額・株価にどの程度織り込まれているかという対比で見ないとどれだけ有望な株でも高値掴みをしてしまう可能性があります。

投資信託

個別株や債権、REIT(不動産投資信託)等をバスケットに詰め込んだ金融商品です。もちろん一概には言えないのですが、分散投資となり、比較的リスクを抑えながら運用できる金融商品となります。もちろん損が発生する可能性もあります。

  • 個別株や債権、REIT等の詰め合わせ。
  • 手数料等は金融商品によりさまざまな。
  • 市場の指数との連動を目指したインデック運用と、指数以上を目指すアクティブ運用がある。

過去の統計ではアクティブ運用は基本的にインデックス運用に勝てないというのが一般常識化しているため、手数料の低いインデックス運用を選ぶのが良いでしょう。

FX

外国為替の変動により変動利益を取る運用方法。金利差を狙ったスワップ投資等の様々な手法がある。

  • スキャルピング、スイングトレード、スワップ投資等いろいろな手法がある。
  • 株は1銘柄の価値を判断基準に投資するのに対し、FXは通貨対通貨の関係性、強弱が価格変動に影響する。
  • レバレッジを用いた証拠金取引が可能。

保険

将来の万が一の事故や発生しうるイベント(子供の教育資金、長生きリスク等)への備えとしての金融商品となります。

  • 掛け捨て、積立保険がある。
  • 学資保険、養老保険、生命保険、外貨建の保険等がある。
  • 手数料は基本的に高い。
  • 生命、介護、年金保険の税金控除枠を使用可能。

積立形式の保険は手数料の高い投資信託に他ならないため、将来の資金積立が目的であれば投資信託等での運用が効率的です。

一方で万が一の大金を要する事故に備えて掛け捨ての保険に加入するようにしましょう。

不動産

初期投資金額が安くみても数百万円単位となり、高額な投資先となります。また、天災や空室リスク等があります。入居率の高い物件をどれだけ安く仕入れられるかの定量的に価値判断できる能力が重要となります。銀行からの融資を受けて投資をするケースが多いです。

  • 新築、中古の種類がある。
  • マンション1棟、アパート1棟、ワンルーム、太陽光、オフィス、倉庫等の種類がある。

まとめ

  • リスクとリターンは基本的に相関関係があります。リスクへ対処していくためにはどの投資先でも事前の学習が非常に重要です。
  • 投資先のみで一概に善し悪しは言えず、その中の個別の金融商品や投資スタイルでもリスク・リターンは変わってきます。
  • 本内容のみの理解では不十分ですので、各投資先の金融商品をさらに具体的に見ながら、それぞれの生活スタイルにあった投資手法、金融商品を勉強、検討していく必要があります。

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