株式投資初心者が間違えて、とらえる指標について紹介したいと思います。
PER・PBR
一つは目はPER・PBRです。
「PER・PBRが低いということは割安だから買い」ということは投資家が必ず通る道ですが、これは間違っていることの方が多いです。
”PER = 時価総額(株価)÷ 純利益(一株あたり純利益:EPS)” で10倍以下が割安と言われます。10倍というのは今後10年間で元が取れるということを意味します。
ただし、時価総額(株価)は基本的に将来価値を織り込むものですので、将来の企業の期待が高いほどPERも高くなります。
つまりPERが低いということは現状の純利益よりも将来稼げなくなるという政治情勢や業界動向があるということを投資家が思っている証拠となります。
PBRも同様で”PBR = 時価総額(株価)÷ 純資産(一株あたり純資産:BPS)” で表現され、1倍以下が割安と言われますが、これも同様に純資産以下にしか評価されていないという投資家の期待値を表しています。これも将来的なビジネスモデルの破綻が予想されている結果となります。
つまりPER・PBRの数値だけでの割安かどうかの判断はあまり意味がありません。
やれることがあるとすれば、同じセクターの他社や平均と比較してどうなっているかで割安感を見るということはできるかもしれません。
株主優待
続いて株式初心者が通る道として、株主優待を出している銘柄を選ぶことです。
後述する配当利回り+優待利回り=総合利回りで見たりもします。
株主優待自体はもらうと嬉しいものですが、株主優待はおまけのようなもので企業は業績により簡単に株主優待を廃止します。
株主優待の廃止は株価に直接影響します。株主優待をもらったものの、株価が下がっていては元も子もありません。
また、株主優待を設けている国は日本ぐらいで世界的にみても珍しく、株主へ還元という意味では不公平な制度とも言われており、株主優待を出すのであれば、配当利回りで還元をするべきという論調もあります。
株主優待に騙されることなく、あくまで企業価値として将来の成長性がある企業かどうか、安定的に利益を稼げるビジネスかどうかで判断をして、株主優待はおまけであればもらうぐらいの心構え付きあるのが良いと思います。
配当利回り
最後に配当利回りです。配当利回りが高い企業は、株主還元に積極的な企業と思えるかもしれませんが、記念配当や企業が稼いでいる以上に配当を出していたりする場合もあるため、配当利回りが高いだけで投資をするのは危険です。
企業は利益余剰金という過去に稼いだ利益から配当を出す場合もあるため、そのような場合は配当利回りが今後、維持できない可能性もあります。
配当利回り狙いで投資する場合は、配当性向(その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したもの)が高くなりすぎていないか、ビジネスモデルとして将来的に稼げるか、市場シェア(占有率)が高いか、特有の技術・ブランドを持っているかという観点も考慮して、銘柄を選ぶ必要があります。
コメント